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私のふるさとは「果物王国」だった。
昨年までは。
胸を張って言えるふるさとだった。
もちろん今だって、石を投げられても胸を張って言える。
今年はあのような事故があったため
例年になく出来の良かった桃や梨やりんごが
全国の人の口に入らないのが残念だ。
実家からは梨に続き、りんごが送られてきた。
まわりの人に配りたいので、あまり大きくなくてもいいから、と
個数の入っているものをリクエストした。
「福島のりんごですよ」と、充分に前置きをしてから
「ついては・・・よろしければ」と、そして
「どうぞ、遠慮なく断ってください」と悔しいがにっこり笑って言う。
みなさん、喜んでもらってくださった。
自信満々で配った割には
自分で食べてみたら、まだ酸っぱかったので
「少し置いてから食べて」と触れまわった。
こんなに甘そうな顔をしているのに。
りんごの箱の中にはリーフレットが何枚か入っていて
そのうちの1枚は、福島在住の詩人で
「詩の礫」で脚光を浴びた和合亮一氏の詩だった。
おそらく、あの事故以来、どこかで一節くらいは
目にした、あるいは耳にした方もいると思う。
ちなみに、椿弟の高校の後輩でもある。
椿父曰く
「たいした詩じゃないが、やたら脚光を浴びている」
かなり厳しい。
ただ、この詩は、この土地に住んで生きていくという
その場に現在進行形で存在している人でないと
詩えなかったものなのだ。
あの事故からほどなくして発表された詩を
ここでは、さりげなく画像で紹介するだけに止める。
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私のこと
HN:
椿
性別:
女性
趣味:
読書など
自己紹介:
老後はミモザ館(やかた)の
女主人になることを夢見つつ
4匹の猫と暮らす。
(いつの間にか5匹に)
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