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前回の続きだ。


日曜日の朝、休日だというのに7時に起きて、私はスコップ、夫はチリトリ、で

威勢よく雪かきをする。
「私が大変な道の雪かきをするから、アンタはチリトリで花壇の雪を取ってよ。」
「私の方が雪かき、慣れているから」
「あ、風呂掃除? 雪かき終わったら私がやるよ」
「時間あるから、後で買い物に行って卯の花や切り干し大根煮るよ。」
 
なにしろ下心があるので、いつもの私とは別人のように申し出て働く。
 
いささか不審げな顔の夫に続けて言う。
「ねえ、今日、車を車検に出すのって3時だって言ってたよね? 
だったら、これから選挙に行って、お昼食べてさ、1時から30分くらい付き合って。」
「どこかに行くのか?」
「猫、見に行くの! ホラ、ここからまっすぐ行ったところの
家の前に猫がいたり捕獲器がおいてあったりする家だよ。」
「(エッ!?) 電話したのか?」
「えーっと・・・ うん、まあ、そうだね。 電話した!」
細かい話は夫にはしない。
私は決め科白を夫に向かって投げつけた
「早く決めないと、可愛い順から貰い手が決まっちゃうんだよ!
 他の里親会だと年齢制限があって、私たちは子猫をもらえないんだよ!」
夫、思わず 
「えっ、ダメじゃん!」
 
だから、積極的に働いていたのか、という夫の合点の言った顔に
あきれたような表情の混じった顔はちょっと笑えた。
 
「もう決めたのか?」
「まだ、これから。 だから、お見合いするんだよ。
 なんだったら断ってもいいんだよ。」
 
 
1時の約束なので、12時58分に家を出た。
まだ道路に大量に残っている雪の上を歩きながら、夫が言う。
「まさか、今日の今日もらってくるんじゃないだろうな。」
「あのね、今はそういうことはできないの。後日お届けっていうシステムなんだよ。」
 
「あ、でもね、今回はちゃんと選択肢があるよ。」
「選択肢って、色とか柄とか・・・」
「ううん、♂か♀か」
夫は詳細を知らされず、子猫の写真も見せられない。
すべては私が決めることなので、余計なことはしない。
夫もそれ以上は聞かない。
 
家を出た、と思ったら保護主さん宅に到着。
初めにキャリーーから出てきた♂猫を見た夫が思わず
「あ、ユメに似てる・・・」



(どこが似ているのだろう?)


 
しめしめ・・・。



(こちらは♀の椿(仮名 ホントだってば)



 
♂と♀の子猫を両方抱いてうっとりとしている夫に聞く。

「アンタは♀の方がいいんだよね?」
「えーっと、アンタは♀が欲しいんだよね?」
「で、やっぱり♀じゃないとダメなの?」

何故なら、私は♂の方をより気に入ったからだ。



(ただの灰色の塊に見える)
 

「うん・・・でも顔は♂の方が可愛いな」
あっちゃー、猫ボラさんの前はっきり言っちゃった。
思ったことしか言わない人だからしょうがないか。
 
「すみません、この人“可愛いもの好き”なものですから」
と、私は即座に保護主さんには言い訳をした。
でも、そんな些細なことを気にする方ではなかった。
 
「ええ、そうですともねえ。どちらでも可愛いと思う方をどうぞ」
 
どちらかというと♀猫の方がユメには似ていたのだが
♀猫は人慣れがいまいちで、お見合いの間もずーっと耳がイカだった。
このままスコ耳になってしまうんじゃないか、と心配するくらい。
私は、大きくなった若猫フーが近寄って行っても(きっと)喜びそうな
♂猫を譲渡してもらうことに決めた。




(こちらの♀猫のほうがユメに似ていると思う)



 
猫が決まったら夫に用は無い。
「じゃあ、細かいことをこれから決めるから、アンタは帰って!」
 
「では、もう決まったからには明日にでもワクチン接種に行きます。
 お届けはもう、いつでもいいですよ。」
(何しろ歩いて2分だし)
「そうですか。実はウチの若い猫のワクチンも今週末なのです。
 昨年、その後でお腹をこわしたので、様子を見たいし
 子猫用のミルクやフード、おもちゃも買いそろえたいのです。
 休みの土日の前、ということで21日金曜日の夜でもいいですか?」
 
こうして、お届けは21日の夜に決まった。
 
亡くした猫の四十九日も過ぎてないのに新しい猫を迎えるのは
実は後ろめたい気持ちもあるのです、と正直に保護主さんに話す。
 
「お気持ちもよくわかりますが、小さく可愛い期間は今のうちで
  あっと言う間に大きくなります。現に今も毎日大きくなっていますから
 できれば、この小ささを楽しんでください。」



(実際はこんなに可愛くないのが残念)


 
この言葉に後押しされ、決心はついた。
さらにTNR活動の話も伺い、気が付いたら2時間も話し込んでいた。
 
その次の週、東京では歴史的な大雪が降ったが
雪対策の一環で、若猫のワクチン接種は雪が降る予報の前日に済ませた。
 
21日のお届けは、待ちきれない私が金曜日に有休を取り
1日早めて20日になった。
保護主さんは、歩いて2分のところを颯爽と自転車に乗ってやってきた。


 

新しい猫を迎えた顛末は以上だ。
 
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コメントありがとうございます。
◇うっしーさん
この写真は可愛いのを選んだのですが
実際はそれほど可愛くないのです。
ネズミみたい(笑)

まあ、重労働の雪かきも新しい猫を迎えるため、と思えば
やりがいがありましたよ。

椿 2014/02/26(Wed)10:15:28 編集
うぇるかむ!
可愛い猫さん、うぇるかむ!

素敵な毎日が待っていますよ!


それにしても、雪かき、お疲れ様でした<(_ _*)>
うっしー 2014/02/25(Tue)09:38:35 編集
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