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広島で(安く)買ってきた国産レモン。
これをふんだんに使ってお菓子を作ろうと思っていた。
しばらく冷蔵庫に放り込んだままにしておいたが
やっと出番が来た。
このレモンでチーズケーキと
レモンバターケーキを焼き
お茶会を開いた。
まあ、お客様をするのが主。
国産レモンは従、であるのだが。
お客様はもうすっかり常連。
先輩とお嬢さんだ。
ティ・スタンド。
紙ナプキンはチューリップなど春の花いっぱいのものを使う。
上段はお客様おもたせ、FLOのプティ・シュー。
イチゴとカスタードのクリーム。
中段は国産レモンの皮と果汁をふんだんに使ったチーズケーキと
レモンバターケーキ。
全体が黄色っぽくなってしまったが
春が近いので、ほわっと元気が出る感じがする。
下段はいつものサンドイッチ
断面が美しいのは、弟がプレゼントしてくれた高性能のパンナイフを
使っているからだ。
もう、このナイフの素晴らしさったらない。
切りにくいビーフの薄切りもキュウリもトマトも
力を入れなくてもすっと切れる。
おかげで私はサンドイッチを切るのが大好きになった。
ところで、このセッティングは
テーブルの反対側から撮ると
もれなく茶色の猫が付いてくる(先輩撮影)
サンドイッチを食べ終わたった頃
うまい具合にスコーンが焼き上がった。
前回スタンドに移す時に3回も落としたので
今回はスタドに載せるのをあきらめ、潔く別の皿に盛る。
「付いている猫」は
自分の食べるものがないので、ふて寝をしていたが
床暖房ですっかり蕩けてしまった。
この猫を贔屓にしている先輩は
これを見て大喜びをした。
これをふんだんに使ってお菓子を作ろうと思っていた。
しばらく冷蔵庫に放り込んだままにしておいたが
やっと出番が来た。
このレモンでチーズケーキと
レモンバターケーキを焼き
お茶会を開いた。
まあ、お客様をするのが主。
国産レモンは従、であるのだが。
お客様はもうすっかり常連。
先輩とお嬢さんだ。
ティ・スタンド。
紙ナプキンはチューリップなど春の花いっぱいのものを使う。
上段はお客様おもたせ、FLOのプティ・シュー。
イチゴとカスタードのクリーム。
中段は国産レモンの皮と果汁をふんだんに使ったチーズケーキと
レモンバターケーキ。
全体が黄色っぽくなってしまったが
春が近いので、ほわっと元気が出る感じがする。
下段はいつものサンドイッチ
断面が美しいのは、弟がプレゼントしてくれた高性能のパンナイフを
使っているからだ。
もう、このナイフの素晴らしさったらない。
切りにくいビーフの薄切りもキュウリもトマトも
力を入れなくてもすっと切れる。
おかげで私はサンドイッチを切るのが大好きになった。
ところで、このセッティングは
テーブルの反対側から撮ると
もれなく茶色の猫が付いてくる(先輩撮影)
サンドイッチを食べ終わたった頃
うまい具合にスコーンが焼き上がった。
前回スタンドに移す時に3回も落としたので
今回はスタドに載せるのをあきらめ、潔く別の皿に盛る。
「付いている猫」は
自分の食べるものがないので、ふて寝をしていたが
床暖房ですっかり蕩けてしまった。
この猫を贔屓にしている先輩は
これを見て大喜びをした。
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そういえば、桃の花が開く様子は
笑っているように見えなくもない。
先週金曜日の夜、宅急便が届いた。
1月に続き、摩耶猫の実家、摩耶婆からだ。
前回は多摩あたりの有名和菓子屋のクッキーサンド。
今回は有名店のラスクだ。
何で2回も?
私が無精してお礼の手紙書いてなかったから?
それとも、昨年送った手紙を勘違いした?
年齢的に、もの忘れかもねえ・・・。
しかし、いくら厚顔な私でも
2回もタダでお菓子をもらうわけにはいかない。
次の日の夜、まったく協力的でない猫を相手に
なんとか写りの良い写真を、と
シャッターを押しまくった。
そっぽを向いたり、目をつぶったり、寝たり、という画像を除き
なんとかこれなら、という画像を選び、画像を加工する。
今回は、かなり写りの良い画像があった。
手紙も書いて、走ってポストに投函する。
今年13歳とは思えない若々しい写真が揃った。
きっと摩耶婆も喜んでくれるだろう。
夫が言うように
「どっちも元気なうちに」だ。
一筆箋に決まって書く文章は
「年1度のワクチン接種以外は病院に行ったことがなく
血液検査の結果もこの年齢のものとは思えないほど良好です。」
若い♂猫たちのことは、もうまったく、と言っていいほど相手にしない。
自分の世界で気ままに寝たり遊んだりしている猫なのだ。
それにしても、ウチに来たばかりの時を思い出してみると
ずいぶん美猫になったものだ、と、しみじみ思う。
上の画像なんかはお見合い写真にしてもいいくらいじゃない?
笑っているように見えなくもない。
先週金曜日の夜、宅急便が届いた。
1月に続き、摩耶猫の実家、摩耶婆からだ。
前回は多摩あたりの有名和菓子屋のクッキーサンド。
今回は有名店のラスクだ。
何で2回も?
私が無精してお礼の手紙書いてなかったから?
それとも、昨年送った手紙を勘違いした?
年齢的に、もの忘れかもねえ・・・。
しかし、いくら厚顔な私でも
2回もタダでお菓子をもらうわけにはいかない。
次の日の夜、まったく協力的でない猫を相手に
なんとか写りの良い写真を、と
シャッターを押しまくった。
そっぽを向いたり、目をつぶったり、寝たり、という画像を除き
なんとかこれなら、という画像を選び、画像を加工する。
今回は、かなり写りの良い画像があった。
手紙も書いて、走ってポストに投函する。
今年13歳とは思えない若々しい写真が揃った。
きっと摩耶婆も喜んでくれるだろう。
夫が言うように
「どっちも元気なうちに」だ。
一筆箋に決まって書く文章は
「年1度のワクチン接種以外は病院に行ったことがなく
血液検査の結果もこの年齢のものとは思えないほど良好です。」
若い♂猫たちのことは、もうまったく、と言っていいほど相手にしない。
自分の世界で気ままに寝たり遊んだりしている猫なのだ。
それにしても、ウチに来たばかりの時を思い出してみると
ずいぶん美猫になったものだ、と、しみじみ思う。
上の画像なんかはお見合い写真にしてもいいくらいじゃない?
間があいてしまったが
諏訪の宿での部屋出し夕食を。
そうだそうだ
この宿はチェックインの後、ロビーでお茶とお菓子が出る。
梅昆布茶と、この宿オリジナル、花梨のお菓子。
もちろん部屋にもお菓子はあるが
ロビーでいただくお茶とお菓子は格別。
話を戻す。夕食だ。
まず宿自家製花梨酒
少しのお酒でアルコールも強くない。
すっと飲み干す。
先付け
ホッキ貝の胡麻マヨネーズ からすみ いくら あおさ
わさび昆布。
器も良いものを使っていて、いちいち気が効いている。
前菜
季節の四点盛り
鶏の八幡巻、身欠き鰊、エビ、きゃらぶき
お造り
鮪、とろサーモン、甘海老。
さすが高級旅館、ツマはもすべて美味しく食べられる。
台の物
白馬のアルプスポークの信州味噌仕立て うどん小鉢付。
たっぷりの豚肉とうどんが入っていて
夕食はもうこれだけでも良い、とちょっと思ってしまう。
洋皿
りんごときのこのグラタン。
りんごが器になっていて、すべて食べられる。
いかにも信州、という工夫されたひと皿。
中華皿
網焼若鶏と海老、小柱。柚子塩だれ。
そろそろご飯が出てこないと限界、と思うころ
煮物とご飯が供される。
煮物
信州黄金軍鶏の里芋博多。
これは味もさることながら
とにかく器がスバラシイ。
栗、銀杏、梅型の椎茸、百合根など
こういうお碗、好きだ。
ご飯一式
ご飯は諏訪の米。
香の物は野沢漬け、人参と大根の味噌漬け。
信州一味噌(近くに工場がある)なめこ、湯葉、ミツバのお椀。
全てをお腹に入れて、フロントに食事が終わった旨の連絡をすると
きっちり着物を着た女将が挨拶に現れる。
何分にも女将の挨拶は始めてなもので
こちらも気の利いた応答ができず
襖が閉まるとホッとした。
テーブルの上の食器がすべて下げられ
最後に水菓子が出る。
金箔を散らした季節のゼリー。
りんごと桃入り。
もちろん信州産の果物に違いない。
この器もまた高級そうだ。
足付きの器は収納が大変だが
やはり憧れの器だ。
そして、部屋に布団が敷かれると
湯疲れ、食べ疲れ、遊び疲れた私たちは
布団に倒れ込んだのである。
諏訪の宿での部屋出し夕食を。
そうだそうだ
この宿はチェックインの後、ロビーでお茶とお菓子が出る。
梅昆布茶と、この宿オリジナル、花梨のお菓子。
もちろん部屋にもお菓子はあるが
ロビーでいただくお茶とお菓子は格別。
話を戻す。夕食だ。
まず宿自家製花梨酒
少しのお酒でアルコールも強くない。
すっと飲み干す。
先付け
ホッキ貝の胡麻マヨネーズ からすみ いくら あおさ
わさび昆布。
器も良いものを使っていて、いちいち気が効いている。
前菜
季節の四点盛り
鶏の八幡巻、身欠き鰊、エビ、きゃらぶき
お造り
鮪、とろサーモン、甘海老。
さすが高級旅館、ツマはもすべて美味しく食べられる。
台の物
白馬のアルプスポークの信州味噌仕立て うどん小鉢付。
たっぷりの豚肉とうどんが入っていて
夕食はもうこれだけでも良い、とちょっと思ってしまう。
洋皿
りんごときのこのグラタン。
りんごが器になっていて、すべて食べられる。
いかにも信州、という工夫されたひと皿。
中華皿
網焼若鶏と海老、小柱。柚子塩だれ。
そろそろご飯が出てこないと限界、と思うころ
煮物とご飯が供される。
煮物
信州黄金軍鶏の里芋博多。
これは味もさることながら
とにかく器がスバラシイ。
栗、銀杏、梅型の椎茸、百合根など
こういうお碗、好きだ。
ご飯一式
ご飯は諏訪の米。
香の物は野沢漬け、人参と大根の味噌漬け。
信州一味噌(近くに工場がある)なめこ、湯葉、ミツバのお椀。
全てをお腹に入れて、フロントに食事が終わった旨の連絡をすると
きっちり着物を着た女将が挨拶に現れる。
何分にも女将の挨拶は始めてなもので
こちらも気の利いた応答ができず
襖が閉まるとホッとした。
テーブルの上の食器がすべて下げられ
最後に水菓子が出る。
金箔を散らした季節のゼリー。
りんごと桃入り。
もちろん信州産の果物に違いない。
この器もまた高級そうだ。
足付きの器は収納が大変だが
やはり憧れの器だ。
そして、部屋に布団が敷かれると
湯疲れ、食べ疲れ、遊び疲れた私たちは
布団に倒れ込んだのである。
先月の半ばのことになるが
スキーついでに、諏訪湖の老舗旅館に宿泊した。
このあたりで、一番大きな建物なので気になっていた宿だ。
ロビーから部屋までは、美術品が飾られ香の匂いのする長い廊下を渡る。
前に見える建物ももちろんこの宿で
その前の低い棟はフロントロビーだ。
今まで泊まった宿の中で一番大きい。
リクエストをしておいたら、湖が正面に見える部屋だった。
初島の真ん前、という展望のすばらしさ。
広い部屋からの眺め。
この宿の琥珀色の温泉は、いかにも効きそうだ
源泉かけ流しの露店風呂も気持ちが良く
私にしては珍しくついつい長風呂になってしまう。
ふんだんに使えるタオルもポイントが高い。
風呂上りには「かりんジュース」のサービスもある。
日にちを跨いで男女風呂は入れ換えになる。
チェックアウトまでに5回くらい入浴した。
夜はイルミネーションが美しいので
カーテンは閉めない。
やっぱりコンデジの画像では全然伝わらない。
残念。
灯が入ると館内は華やかになり、立派さを増す。
後でわかったことだが、この宿には孔雀も数羽飼われていて
2年くらい前までは、黒猫の営業部長がいた、ということだ。
現在は長期出張中で不在。
黒猫の営業部長にはぜひ会ってみたかった。
そして、この宿の売り物のひとつが「部屋食」
画像が多すぎるので、その記事は次回に。
スキーついでに、諏訪湖の老舗旅館に宿泊した。
このあたりで、一番大きな建物なので気になっていた宿だ。
ロビーから部屋までは、美術品が飾られ香の匂いのする長い廊下を渡る。
前に見える建物ももちろんこの宿で
その前の低い棟はフロントロビーだ。
今まで泊まった宿の中で一番大きい。
リクエストをしておいたら、湖が正面に見える部屋だった。
初島の真ん前、という展望のすばらしさ。
広い部屋からの眺め。
この宿の琥珀色の温泉は、いかにも効きそうだ
源泉かけ流しの露店風呂も気持ちが良く
私にしては珍しくついつい長風呂になってしまう。
ふんだんに使えるタオルもポイントが高い。
風呂上りには「かりんジュース」のサービスもある。
日にちを跨いで男女風呂は入れ換えになる。
チェックアウトまでに5回くらい入浴した。
夜はイルミネーションが美しいので
カーテンは閉めない。
やっぱりコンデジの画像では全然伝わらない。
残念。
灯が入ると館内は華やかになり、立派さを増す。
後でわかったことだが、この宿には孔雀も数羽飼われていて
2年くらい前までは、黒猫の営業部長がいた、ということだ。
現在は長期出張中で不在。
黒猫の営業部長にはぜひ会ってみたかった。
そして、この宿の売り物のひとつが「部屋食」
画像が多すぎるので、その記事は次回に。
雛の節句の今日は思い出話だ。
もう15年ほど前のことになるが
当時、会社の後輩でイトウちゃん(仮名)という女の子がいた。
歳は一回り以上も離れていたが
私と相性が良く、何か一言話すと
思った通りの答えが返ってくるし
感じ方も似ているし、私が姉タイプだったのに対し
彼女は妹タイプ、ということもあり
私たちはかなりべったりの仲良しだった。
(私はそう思っていたがイトウちゃんが
どう思っていたかは不明だ)
ある年の3月3日
「ああ、今日はひな祭りだ。なんとなく雛ケーキが食べたいなあ」
と思った私は、朝、夫に言った。
「ねえねえ、私、雛ケーキが食べたい。買ってきて!」
「雛ケーキって・・・どんなのだ?」
「んー、いろいろあると思うけど、ピンクで菱型とか
お内裏様が乗っているとか、そんなの。」
「なんでまた、そんなの食べたいんだ?」
「えっ? 今日、雛祭りだからだよ。」
「ああ、そういうことか。だから今日食べたいワケね。」
「そうそう、明日では意味が無いの。」
出社した私は当時独身だったイトウちゃんに
自慢げに言った。
「今日、夫に雛ケーキを買ってこい!って言ったのよ。」
「わー、いいなー私も食べたいですぅ」
「じゃ、余ったら明日持ってくるね。」
そんな会話をした日の午後、夫から電話があった。
電話はイトウちゃんが取り次いでくれた。
「雛ケーキを買ってくださる方からです。」(もちろん小さな声で)
「あ、もしもし、オレ。
今日、早く帰れなくなったんだよ。雛ケーキ買えないから
自分で買って来て。金は払うよ」
「えー、自分で買うの?・・・(買ってきてもらうことに意義がある)
― この時私の視界にイトウちゃんが入った ―
あっ、じゃあさ、私今日帰りにイトウちゃんとケーキ食べようかな!」
「
「おう、そうすればいいじゃん。お金出してやるよ」
「じゃ、決めた!」
イトウちゃんの都合など全然お構いなしに決めてしまったが
彼女は快く付き合ってくれた。
帰りに駅前のCージーCーナーの喫茶室で
2人で3個のケーキを注文した
「雛ケーキ」を食べることが目的なので
3個のうちの1個はお内裏様が乗ったケーキを選んだ。
これから春に向かうという浮き浮きした夜
(寒かったかもしれないが、二人で雛ケーキを食べる、ということで
テンションが上がっていたので、そう覚えているのだろう)
やたら盛り上がった私たちはケーキとコーヒーだけで
2時間以上、おしゃべりを楽しんだ。
家に帰ると夫が言った。
「なんだ、飯食ってこなかったのか?
オマエにしては気が効かないなあ。
今度は飯食ってこい!
それにしてもケーキだけで、よく何時間も話せるな。」
今回ばかりはホントに夫の言う通りだ。
どうしてそこまで気が回らなかったのだろう、と
私は深く反省した。
そして、次の年の3月3日(じゃなかったかもしれないが)
ふたたび、イトウちゃんを雛ケーキに誘い
今度はきちんと夕飯も食べ
食後にはもちろん雛ケーキを「2人で3個」注文し
楽しい雛祭りの夜を過ごしたのだった。
この時、イトウちゃんからつきあい始めたばかりのカレシの告白があった。
イトウちゃんはその年だったか、その次の年の暮れ
そのカレシと結婚した。
現在は男の子一人の母となり
神奈川に住んでいる。
私が今通っている美容院はイトウちゃんの紹介だったのだが
そこでイトウちゃんと会ったことはない。
イトウちゃんのお姉さんとは会ったけど。
イトウちゃんと会わなくなって、かなりの年月が経つ。
最後に合ったのは私の快気祝いの時だから
2002年の8月だ。
年賀状のやり取りは続いているし
震災の時は電話もしたが
会う機会がなかった。
あれから10年以上経つが、毎年雛祭りが近くなると
雛ケーキとイトウちゃんを思い出す私なのだ。
もう15年ほど前のことになるが
当時、会社の後輩でイトウちゃん(仮名)という女の子がいた。
歳は一回り以上も離れていたが
私と相性が良く、何か一言話すと
思った通りの答えが返ってくるし
感じ方も似ているし、私が姉タイプだったのに対し
彼女は妹タイプ、ということもあり
私たちはかなりべったりの仲良しだった。
(私はそう思っていたがイトウちゃんが
どう思っていたかは不明だ)
ある年の3月3日
「ああ、今日はひな祭りだ。なんとなく雛ケーキが食べたいなあ」
と思った私は、朝、夫に言った。
「雛ケーキって・・・どんなのだ?」
「んー、いろいろあると思うけど、ピンクで菱型とか
お内裏様が乗っているとか、そんなの。」
「なんでまた、そんなの食べたいんだ?」
「えっ? 今日、雛祭りだからだよ。」
「ああ、そういうことか。だから今日食べたいワケね。」
「そうそう、明日では意味が無いの。」
出社した私は当時独身だったイトウちゃんに
自慢げに言った。
「今日、夫に雛ケーキを買ってこい!って言ったのよ。」
「わー、いいなー私も食べたいですぅ」
「じゃ、余ったら明日持ってくるね。」
そんな会話をした日の午後、夫から電話があった。
電話はイトウちゃんが取り次いでくれた。
「雛ケーキを買ってくださる方からです。」(もちろん小さな声で)
「あ、もしもし、オレ。
今日、早く帰れなくなったんだよ。雛ケーキ買えないから
自分で買って来て。金は払うよ」
「えー、自分で買うの?・・・(買ってきてもらうことに意義がある)
― この時私の視界にイトウちゃんが入った ―
あっ、じゃあさ、私今日帰りにイトウちゃんとケーキ食べようかな!」
「
「おう、そうすればいいじゃん。お金出してやるよ」
「じゃ、決めた!」
彼女は快く付き合ってくれた。
帰りに駅前のCージーCーナーの喫茶室で
2人で3個のケーキを注文した
「雛ケーキ」を食べることが目的なので
3個のうちの1個はお内裏様が乗ったケーキを選んだ。
これから春に向かうという浮き浮きした夜
(寒かったかもしれないが、二人で雛ケーキを食べる、ということで
テンションが上がっていたので、そう覚えているのだろう)
やたら盛り上がった私たちはケーキとコーヒーだけで
2時間以上、おしゃべりを楽しんだ。
家に帰ると夫が言った。
「なんだ、飯食ってこなかったのか?
オマエにしては気が効かないなあ。
今度は飯食ってこい!
それにしてもケーキだけで、よく何時間も話せるな。」
今回ばかりはホントに夫の言う通りだ。
どうしてそこまで気が回らなかったのだろう、と
私は深く反省した。
そして、次の年の3月3日(じゃなかったかもしれないが)
ふたたび、イトウちゃんを雛ケーキに誘い
今度はきちんと夕飯も食べ
食後にはもちろん雛ケーキを「2人で3個」注文し
楽しい雛祭りの夜を過ごしたのだった。
この時、イトウちゃんからつきあい始めたばかりのカレシの告白があった。
イトウちゃんはその年だったか、その次の年の暮れ
そのカレシと結婚した。
現在は男の子一人の母となり
神奈川に住んでいる。
私が今通っている美容院はイトウちゃんの紹介だったのだが
そこでイトウちゃんと会ったことはない。
イトウちゃんのお姉さんとは会ったけど。
イトウちゃんと会わなくなって、かなりの年月が経つ。
最後に合ったのは私の快気祝いの時だから
2002年の8月だ。
年賀状のやり取りは続いているし
震災の時は電話もしたが
会う機会がなかった。
あれから10年以上経つが、毎年雛祭りが近くなると
雛ケーキとイトウちゃんを思い出す私なのだ。
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私のこと
HN:
椿
性別:
女性
趣味:
読書など
自己紹介:
老後はミモザ館(やかた)の
女主人になることを夢見つつ
4匹の猫と暮らす。
(いつの間にか5匹に)
女主人になることを夢見つつ
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(いつの間にか5匹に)
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