忍者ブログ
05

1 2 34 5 6 7 8 9 1011 12 13 14 15 16 1718 19 20 21 22 23 2425 26 27 28 29 30 31
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

東京、神奈川あたりで生まれて育った人に
東北の春の感覚というものを
理解してもらうのは難しいだろう。

私がふぐすまにいた頃は
ちょうど今ごろ、4月の中旬が
桜の季節だった。



 

でも、実は桜だけではなく
杏も桃も、実はこの頃に
いっせいに満開になる。

そして、沈丁花までもが
あの甘い刺激的な香りを漂わせるのだ。
 
 
 
 

想像しただけで、空気までもが薄紅色に染まり
もわーんとしているのがお解りになると思う。

陽春という言葉がぴったりの、ぼうっとした日は
学校から帰ってきて、夕飯の手伝いまでの間
窓を開けて、ひとりで部屋の中にいるのが好きだった。






根雪が溶けて1、2週間で桜、桃、杏の競艶。
それにチューリップ、水仙。
華やかで、甘やかで、心が浮き立つような。

春とは、そういう季節だった。





                       これは梨の花



桜が終わるとライラックが咲く。
弟が結婚式をあげたあの教会に
昔は白いライラックの木があった。
神父さまが
「特別にカオリさんに1枝あげましょう。」と
自ら折って、中学生だった私に下さったことがある。
 
神父さまはフランス系カナダ人だったので
ライラック、ではなく”リラ”と発音なさった。
 
明るく優しかった神父さまは
休暇でカナダに帰国中、帰天された。
もう20年以上も前のことになるだろうか。



 
            これも梨の花


実は私が今の家に白いライラックを植えたのは
一枝のライラックが忘れられないからだ。
 
あの時、神父さまがくださったリラは
一重のすっきりした花だった。
間違って八重のリラを買ってしまったが
ウチのリラも今、蕾をつけている。
  
私の思い出を彩る白いリラが咲くのは
もうじきだ。
 
 
PR
コメントをどうぞ。
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
私のこと
HN:
   椿
性別:
女性
趣味:
読書など
自己紹介:
老後はミモザ館(やかた)の
女主人になることを夢見つつ
4匹の猫と暮らす。
(いつの間にか5匹に)
最近のコメント
[05/14 椿]
[05/08 micmac]
[04/03 椿]
[04/03 nana-bata]
[09/27 naomi]
リンク
アーカイブ
ブログ内検索
バーコード

1200  1199  1198  1197  1196  1195  1194  1193  1192  1191  1190 
晴後曇 暮れてゆく春
忍者ブログ [PR]