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いつか、この本についての記事を書こうと思っていた。
作者の長田弘さんが亡くなったことがきっかけ、というのが
あまりにも残念だ。
この「ねこに未来はない。」というものがたりは
池坊の雑誌である「新婦人」に1968年から1969年まで
連載されたものだ。
当時、母の実家に遊びに行き
叔母が買っていた新婦人を読むのが楽しみだった。
今にして思えばスバラシく読み応えのある雑誌だった。
そして、単行本として出版されたときに
取り寄せたのだと思う。
本文イラストは長新太さん。
帯の文はなんと、辻邦生氏。
どうやら、私が高校生の時に買ったようだ。
難しい言葉を一切使わず、ありふれた日常的な言葉で
水滴が光に反射した時のきらめきのような文章と詩を紡ぐ人だった。
長田弘さんは、実は私の小学校と中学校の先輩だ。
さらに、弟にとっては高校の先輩にもあたる。
弟の高校の創立何周年かに、この詩人が記念講演をしたのだが
話はあまり面白くなかったらしい。
弟がそう言っていた。
まあ、男子高校生の中で詩に興味がある子など
ほんのわずか、だろうから、それは普通の感想だろう。
軽妙なイラストとは違い
ちょっとした悲しみが残り、ちいさな希望も抱ける作品だ。
児童文学などでは決してない、と思う。
「もう、ねこのものがたりを書くことはないでしょう」
という文章のある「あとがき」まで素敵なのだ。
そして、このものがたりの明るさは
「ぼく」が結婚していっとう最初の朝の食事の前に
新品の奥さんが、ほんとうにうれしそうな声で
「ねえ、わたしたち、なによりもまず
ねこを飼いましょうね」
と言い
ものがたりのおしまいに
「子どもが生まれて1年経ったら、またねこを飼いましょうね。
三人で飼えば、文殊の知恵で
きっといまよりうまく飼えるようになるとおもうわ」
という奥さんの存在なのだ。
思えば「マーマレード・ジムの冒険」を翻訳したのも長田さんだ。
ウチにマーマレード・ジムと同じ毛色のねこが来たのも
何かの縁なのだろう。
長田弘さんが書いたように
この世界はうつくしい、と、いつも、私も思っている。
作者の長田弘さんが亡くなったことがきっかけ、というのが
あまりにも残念だ。
この「ねこに未来はない。」というものがたりは
池坊の雑誌である「新婦人」に1968年から1969年まで
連載されたものだ。
当時、母の実家に遊びに行き
叔母が買っていた新婦人を読むのが楽しみだった。
今にして思えばスバラシく読み応えのある雑誌だった。
そして、単行本として出版されたときに
取り寄せたのだと思う。
本文イラストは長新太さん。
帯の文はなんと、辻邦生氏。
どうやら、私が高校生の時に買ったようだ。
難しい言葉を一切使わず、ありふれた日常的な言葉で
水滴が光に反射した時のきらめきのような文章と詩を紡ぐ人だった。
長田弘さんは、実は私の小学校と中学校の先輩だ。
さらに、弟にとっては高校の先輩にもあたる。
弟の高校の創立何周年かに、この詩人が記念講演をしたのだが
話はあまり面白くなかったらしい。
弟がそう言っていた。
まあ、男子高校生の中で詩に興味がある子など
ほんのわずか、だろうから、それは普通の感想だろう。
軽妙なイラストとは違い
ちょっとした悲しみが残り、ちいさな希望も抱ける作品だ。
児童文学などでは決してない、と思う。
「もう、ねこのものがたりを書くことはないでしょう」
という文章のある「あとがき」まで素敵なのだ。
そして、このものがたりの明るさは
「ぼく」が結婚していっとう最初の朝の食事の前に
新品の奥さんが、ほんとうにうれしそうな声で
「ねえ、わたしたち、なによりもまず
ねこを飼いましょうね」
と言い
ものがたりのおしまいに
「子どもが生まれて1年経ったら、またねこを飼いましょうね。
三人で飼えば、文殊の知恵で
きっといまよりうまく飼えるようになるとおもうわ」
という奥さんの存在なのだ。
思えば「マーマレード・ジムの冒険」を翻訳したのも長田さんだ。
ウチにマーマレード・ジムと同じ毛色のねこが来たのも
何かの縁なのだろう。
長田弘さんが書いたように
この世界はうつくしい、と、いつも、私も思っている。
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私のこと
HN:
椿
性別:
女性
趣味:
読書など
自己紹介:
老後はミモザ館(やかた)の
女主人になることを夢見つつ
4匹の猫と暮らす。
(いつの間にか5匹に)
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