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12月19日 待降節20日目の窓を開ける。
って、まだ19日なんだけど
こんなに早く登場しちゃって、いいの?
チャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」は少年少女向けの物語として
この時季になると「クリスマス・ストーリー」として愛読されてきた。
少年少女向け、と言いながら大人が読んでも充分に楽しい。
説教臭いとか、あれこれの批評はあるだろうが、クリスマス・イブに過去、現在
未来と体験した吝嗇家のスクルージ爺さんが、クリスマスの朝、自分がまだ
生きていて、人生をやり直せる可能性を知り、善人になっていく、という筋は
欧米のクリスマスの意味、というものを私たちに教えてくれる。そして新しい出発
ということは、この世に生を受けた幼子に重なり、クリスマスにふさわしい。
私がこの物語を初めて読んだのは小学生の時だが、肝心の内容よりも
心を入れ替えたスクルージ爺さんが、それまで頑なに断っていた甥の
クリスマスディナーの招待を思い出し、おずおず訪ねて行く。普通だったら
門前払いを喰らわされても文句は言えないが、甥夫婦は心からスクルージを
歓迎し、心のこもったご馳走と会話でもてなす、という場面が心に残っている。
(昔から食事の場面が好きだったらしい。)
(昔から食事の場面が好きだったらしい。)
そして、その甥が、クリスマス・イブの日にスクルージをクリスマス・ディナーに
誘う時に言ったこと、これが、ディケンズのクリスマスに対する思いだろう。
「とにかくクリスマスはめでたいと思うんですよ。親切な気持ちになって
人を赦してやり、情け深くなる楽しい時節ですよ。男も女もみんな
隔てなく心を打明けあって、自分らより目下の者たちを見ても、お互い
みんなが同じ墓場への旅の道づれだと思って、行先のちがう赤の他人
だとは思わないなんて時は、1年の長い暦をめくって行く間にまったく
クリスマスの時だけだと思いますよ。」
(「クリスマス・カロル」村岡花子訳/新潮文庫)
ディケンズの言う「クリスマスの祝い方」とは豊かな者が貧しい者を助ける、
持てる者が持たざる者に、愛にしろ財産にしろ与えること、なのだと思う。
そして、その「クリスマスの讃歌」こそが「クリスマス・キャロル」なのだ。
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老後はミモザ館(やかた)の
女主人になることを夢見つつ
4匹の猫と暮らす。
(いつの間にか5匹に)
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