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落語が好きというわけではなく
この人が大好きだった。
稀代の名人と知ったのは最近のこと。
噺家というより、昔むかしの「鬼平犯科帳」の木村忠吾役。
それが好きだった。白鴎の鬼平よりずっと良かった。
女好きで、間抜けで食いしん坊で、池波正太郎のねらいとは
違ったかもしれないが、いかにも江戸っ子らしかった。
志ん朝がまだ40代の男の盛りの頃、椿父は志ん朝を
「鉄火な感じで・・・」と言ったが、当時の志ん朝の
威勢がよくて侠気があって色気のある様子を
言い得て妙だ、と思った。
一般の評論家は
「口調がはっきりしていて、明るくて、艶があって聞く人を幸せにする」と
べた褒めで、当時「今こそ志ん朝を聞かねばならぬ」と朝日新聞に
評されたほどだ。
新聞記事を覚えているくらいだから、よほど気にしていたのだろう。
それから月日が流れ、私は特別の落語ファンでもないので
志ん朝をたまにテレビで見かけるだけだったが
彼が亡くなる1ヶ月前に出演した「ニュース・ステーション」の
1コーナー「最後の晩餐」を偶然に見た。
鰻断ちをしている志ん朝が、この世の最期に食べたいものは
「鰻」
司会の久米宏が
「鰻断ちをしているのに、食べていいんですか?」と聞いたら
「いいじゃないですか、最後の晩餐なんだもの」と
人情噺の一部のような語り方をしてにっこり笑った。
ああ、志ん朝も歳をとったな、枯れる、という境地に入ってきたんだなと
感慨深く見たのを思い出す。
志ん朝の訃報を聞いたのは、その1ヶ月後。
「愛嬌」という言葉がこれほどぴったりくる男の人を私は知らない。
私にとって愛嬌とは、粋でいなせで威勢がよくて、侠気があって
色気があって、華やかで、愛すべき人、という総称だ。
こぼれんばかりの色気、という言葉があるが、志ん朝のそれは
まさに「こぼれんばかりの愛嬌」と言えるものだった。
今回発売されたCDを聞いた。
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コメントをどうぞ。
コメントありがとうございます。
◇わらびもちさん
今年もよろしくお願い致します。
レンタルビデオ、という手があったか!と 今日
捜してみましたがレンタルにはありませんでした。
残念。
◇マイクママさん
江戸の華と言ってもさしつかえないでしょう。
溢れるような才能を持っている人が、他人の
何十倍もの稽古をしたら・・・当然だったでしょうが
あと10年は生きていたら、と惜しまれます。
◇くるみさん
私も先代の辰之助が亡くなった時はとてもショックで
今の松禄が中学生で辰之助を襲名した時は、秘かに(?)
襲名披露公演に伯母と行って、幕間に辰の子弁当を
食べて、辰之助のサイン入り小風呂敷を買って来ました。
先代辰之助は洒脱な人でしたね。
これはシリーズで26回、志ん朝は「その弐」まで。
今回は490円ですが次回からは1190円です。
今年もよろしくお願い致します。
レンタルビデオ、という手があったか!と 今日
捜してみましたがレンタルにはありませんでした。
残念。
◇マイクママさん
江戸の華と言ってもさしつかえないでしょう。
溢れるような才能を持っている人が、他人の
何十倍もの稽古をしたら・・・当然だったでしょうが
あと10年は生きていたら、と惜しまれます。
◇くるみさん
私も先代の辰之助が亡くなった時はとてもショックで
今の松禄が中学生で辰之助を襲名した時は、秘かに(?)
襲名披露公演に伯母と行って、幕間に辰の子弁当を
食べて、辰之助のサイン入り小風呂敷を買って来ました。
先代辰之助は洒脱な人でしたね。
これはシリーズで26回、志ん朝は「その弐」まで。
今回は490円ですが次回からは1190円です。
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椿
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女性
趣味:
読書など
自己紹介:
老後はミモザ館(やかた)の
女主人になることを夢見つつ
4匹の猫と暮らす。
(いつの間にか5匹に)
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