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さて、バスは長町武家屋敷に到着する。
ここから市民ボランティアガイドさんが案内してくれるのだ。
2班に分かれ、1班の私たちのガイドは
お年を召した非常に丁寧な男性だ。
話しがあちこちに飛ぶのに加え同じことを何度も話す。
いちいち止まって説明するため、なかなか歩が進まない。
さらに、 時折通る車に轢かれないよう
しょっちゅう声をかけてくれる。
これでは進むはずがない。
最後までそんな調子だったたので
ガイドさんがどんな説明をしてくれたのか
私はほとんと覚えていない。
このような武家屋敷の中を連れ立って歩く。
厳寒、というほどではないが、普通に寒い。
私は和菓子や金箔の店、茶店にばかり目が行く。
せっかくだから寄ってみたいのだが
話しが悠長で、時間ばかりが過ぎる。
北の方の庄から流れてきた川が流れる堀。
質実剛健な雰囲気の屋敷が並ぶ。
上級武士の邸宅の庭も拝見するが全然感動しない。
山梨の従姉の家の庭の方がよほど立派だもの。
いや、ホントに。
それにしても全然進まないな、と(いい加減に飽きて)
思っていると、添乗員さんが
「あと7分で集合なのに・・・」と呟く。
それを聞いた私たちはさりげなく早足でバスに戻る。
申し訳ないがガイドさんの説明よりも集合時間優先だ。
それにしても、和菓子の店に入る時間がなかったのは
がっかりだ。
急いでバスに戻る道すがら、立派な構えのお屋敷に
凛と咲いていた山茶花。
この花がいかにもお武家さま、という感じだ。
ぽとり、と落ちる椿は植えないのだろう。
ボランティアの方に文句は言えないが
できれば時間内に案内を終了する工夫も必要ではないか?と
心の中で思う。
もし。私が案内人だったら、説明を時間内に収め
さらに、この街の店にお金を落とす時間を作る自信がある。
金沢に住んでいないのが、まったくもって残念だ。
いい加減冷えた身体にはバスの中の暖かさが嬉しい。
バスは市内を通り、兼六園に向かう。
途中、旧制四高、今は記念館になっている建物の前を通り
私は一人で喜ぶ。
旧制高校は八校までがナンバースクールで
私の父が行った旧制松本高校は9番目に作られた高校だった、と
父からよく聞いたことを思い出した。
そうか、四高は金沢だったのか。
四高の前を通ったのよ、と、すぐに父と共有できないことに
鼻の奥がツンとなる。
父が聞いたら(それだけで)喜ぶに違いないのだ。
兼六園の案内人は土産物屋のスタッフ。
それほど若くはないが、歯切れよくある程度のスピードで話し
聴衆も飽きさせない、という理想の案内人だ。
やっぱり、こういうのは女性の方が向いていて
間違いないのだ、と3人でコソコソと話し合う。
兼六園といえば、この石灯籠。
やたら寒そうな写真だが、実際寒いので
真実を写している、と言える。
曲水も雪の乗っていない雪吊りも
雪はないけれど十分に寒そうだ。
亀の島、というのもあり
蛇、蛙、ナメクジの三竦みの岩の上から下界を見下ろす日本武尊の命。
こんな方が兼六園におわしましたとは、存じませなんだ。
池に映る雪吊りと茶室。
兼六園一の苔。
近寄るとふかふかの絨毯のよう。
今、こうして写真を見ているだけで
(思い出して)寒くなってきたので、これくらいで次に進もう。
あ、そうだそうだ
せっかくだから、自撮りした私たちの画像も貼っておく。
自撮りアプリで撮ったうえに、思い切り「盛って」
ほとんどお面を着けているのと変わらない写真に
モザイクは必要あるのか?と迷ったが
いちおう、ね。
この日最後の立ち寄り場所は金箔工芸の店。
最近、日本の首相が米大統領への手土産にした
蒔絵のボールペンと手元箱を作成した店だ。
金箔の製造工程を見学し
復元したキンキラキンの前田利家公の鎧兜も見る。
一通りの説明を聞いたところで
お待ちかねの買い物になだれ込む。
私と先輩は金箔入り化粧水と
今の時季限定の桜のクリームのセットをカゴに入れる。
セットで買うと1袋200円相当の金箔入り入浴剤が
もれなくついてくる。
どうせ買うなら少しでもオマケがあった方がいい。
さらにエステ用金箔と「金箔いちごチョコ」もカゴに入れる。
そして、ふとHを見ると彼女のカゴにも
化粧水とクリームのセットが入っている。
「あら、どうしたの?同じの買うの?いいの?」
「ええ、二人だけ綺麗になられては困るので買うことにしたの」
まあ、それはそれは。
化粧水とクリームは持ち歩くには重いが
わざわざ金沢まで来た、ということにも後押しされ
ほとんど迷わず買ってしまった。
金箔ソフトクリームは食べなかったけれど
私たちは満足してバスに戻り、宿に向かう。
この日の泊まりは山中温泉。
読んで字の如く、山の中にある温泉だ。
ホテルの玄関は5階。
浴室は1階。露天風呂から見える川の水は濁っている。
ロビーではコーヒーやソフトドリンクが自由に飲める。
これはポイントが高い。
一風呂浴びて(私たちの大好きな)ブッフェの食事に突入。
飲み物を口に運ぶ先輩が嬉しそうで
モザイクをかけるのがもったない、と思った。
種類はそれほど多くないものの、料理に外れはなく
目の前の鉄板で焼いてくれる豚テキは柔らかく
揚げたての天ぷらも美味しかった。
小さな茶碗蒸し、塩焼きそばも珍しく
何種類もあったデザートは全部制覇した。
早朝4時半に起床、という過酷な始まりの一日だったが
部屋でのよもやま話は尽きることがなく
11時頃、ほとんど貸切状態の風呂にもう一度入り
布団に入ったのは、日付が変わってからだった。
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女主人になることを夢見つつ
4匹の猫と暮らす。
(いつの間にか5匹に)