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中学校3年の最後の国語の授業のことだ。

教科書の最後のページにあった宮沢賢治の
「生徒諸君に寄せる」を解説、朗読するのだと
結構楽しみにしていた。

ところがその日、先生は教室に入って礼をするなり
黒板に向かって漢詩を書き始めた。


 

渭城朝雨潤軽塵  
客舎青青柳色新
君更盡一杯酒  
西出陽関無故人


渭城の朝雨軽塵をうるおす
客舎青青柳色新たなり
君に勧む更に尽くせ一杯の酒
西のかた陽関を出ずれば故人無からん

有名な王維の「元二の安西に使いするを送る」だ




 


これを私たちは何度も朗読させられた。
漢詩など嫌いな子には退屈極まりない授業だったに違いない。
生憎私は自称文学少女だったので
この視覚的、音響的に美しい詩を気に入り
先生もなかなか粋なことをするな、と思った。

そして、こうして今でも忘れない、ということは
まんまと先生の策略にかかった、ってワケだ。 

そういえば、弟と私は同じ先生に国語を習ったが 
弟の最後の授業の時はどうだったのだろう。




 


春といえば、あまりにも有名な于武陵の詩はどうしても外せない。  

勧君金屈巵  
  
満酌不須辞  
  
花発多風雨  
  
人生足別離  


君に勧む金屈巵
  
満酌辞するを須いず
  
花発けば風雨多し
  
人生別離足る



 

これを井伏鱒二はこう訳した。  

コノサカヅキヲ受ケテクレ
  
ドウゾナミナミツガシテオクレ
  
ハナニアラシノタトエモアルゾ
  
「サヨナラ」ダケガ人生ダ


これは訳というには素晴らし過ぎる。
この「勧酒」をここまで日本人に馴染みにさせたのは
井伏のこの名訳があったからこそ、だ。 
 


 


そして今年も桜は例外なく嵐に遭い
私たちは多くの人と惜別するのだろう。  



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雁が北へ渡っていく、という候。

 

昨日、11日は私の誕生日だった。






この歳になると、誕生日とは言っても
たいしておめでたくないもないので
自分でも、さらっと過ごそうと思っていた。





それでも、気を使ってくれる人はいるもので
前日の10日、会社の先輩から一日早くデコメールが届いた。
 
当日の昼近く、鹿児島のNちゃんからメールが届いた。






夜、母から電話があった。
「お誕生日おめでとう。
 お祖母ちゃん(椿の祖母)が死んだ時、私は39歳だったけど
 で、アンタはいくつになったの?」
言っている意味がよくわからない。


さらに、K子ちゃんから電話があった。
「お姉さん、今日、誕生日ですよね? 
 おめでとうございます!。」

それだけでも相当に嬉しかったが
さらに、カオルから 

♫ はっぴーばーすでい、とぅ ゆ~
  ・・・でぃあ カオリちゃーん ♫

という可愛らしい歌のプレゼント。

ああ、生きてきて良かった、と思えた瞬間だった。

そして弟からも
「お誕生日おめでとう」 と言われた。

弟にそんなこと言われたのなんて
30ン年ぶりじゃないだろうか。





夫からのプレゼントは〇ニクロのピンクのルームパンツ。
「この色、結構可愛いと思ってさ」
英会話教室の帰りに買ってきたのだ。
あとは、ケーキ代わりのイチゴ3パック。

ま、懐具合を知っているので、これで充分。
こういう実用的なものが一番だ。






そんなこんなで
さりげなくさらっと過ごそうと思った1日だったが
なかなか素敵な1日だった。

そういえば、私が生まれた時は
母の実家の近くの神明神社の桜が満開だったらしいが
今年はどうだったのだろう。



桜の頃にはどうして強風と雨になるのだろうか。
花にはつきもの、のように、せっかくに咲いた花を
無情に散らしてしまう。
まったく無粋だ、と思っていたが
今年は「それもまた粋なのかもしれない」と
思った私である。

今日は私の住むK市の桜祭りだった。
朝からあいにくの雨だったが
どなたかのブログにあった通り
「人生で桜を見る機会は100回も無い」と
なんだか、きっぱりと思ってしまったので
昨夜、先輩にメールした。

「明日、お花見決行します!」

雨も、また風情があるだろう。
あの多摩川の素晴らしい桜並木を
先輩の「今年の桜の見納め」にしてもらいたい
そう思ったのだ。

正午近く、夫が先輩を迎えに行く車に
私も傘とカメラを持って同乗する。
先輩をひろったら
盛りは過ぎたが、まだ充分に美しい桜並木を走ってもらう。
どこまでも続くピンクの道はK市民の自慢なのだ。


多摩川の土手で車を下り、夫は家に返し桜景色を見る。



雨のせいで、人通りがほとんどない。
でも、静かで盛りを過ぎた桜を見るのにはふさわしい。

先週のお花見が遥か昔のように思える。
いったいあれは何時のことだったのだろう?


土手を下り、桜祭り会場の通りを歩くと
かなりの露店が出ている。
雨なのに、桜そっちのけの人出でびっくりする。
花より団子、とはよく言ったもの。


私たちは露店には目もくれず
(そうでもないけど)桜を撮る。






背景が青空だったらどんなに美しいことだろう。
残念な灰色の空だ。




堀に桜の枝がかかる。





これは・・・御衣黄かな?



 

この写真を最後に家に戻る。



今回の花見弁当は簡易版。

 

鰻、青紫蘇,胡麻,海苔の混ぜ寿司
花豆(山梨の従姉作)インゲンの胡麻和え
イチゴ、オレンジ。
アオサと豆腐の味噌汁。

この後、果物、シフォンケーキでお茶にする。
今日は紅茶ではなく、コーヒーがお供だ。

あいにくの天気だったが
お菓子まで食べ終わった時には
結構な満足感があった。
満足したのは腹、というウワサもあるけれど。




さて、今日は復活祭。
朝のミサの後、教会学校の子供たちとガールスカウトが
イースターエッグを配ってくれた。

 

今年の飾り付けはシール。
私のもらった玉子には銀色の星と小鹿。



 

裏には復活祭のシンボルのひとつ、ウサギ。

ふぐすまの教会のと違い、茹で過ぎではないはずだが
明日、会社で見せびらかした後に食べようと決めた。


七十ニ候の通り
遠くで雷の音がし始めても不思議ではない気温の年度末。


カメラの中に諏訪湖畔の花火を模した灯りがあったので
桜ばかりではない、と趣を変えようとアップしてみる。

 




先日、フレンチを食べた宿のすぐ前にある。





ライトばかりではなく、冬でも何の前触れもなく
花火があがったりする。
あれは何なのだろう。

 

扇のような半円がポイントらしい。



 

諏訪地方はの夜はまだまだ寒く
この後私はしばらくの間風邪気味だった。





最近、こんなふうに私の部屋を覗いている猫がいる。
入ってくればいいのに、と思うが
このまま散々考えて、いつの間にか消えたりする。

春は好きだが、同時に猫の抜け毛の季節が到来する。



多摩川の桜が開花した。
東京郊外なので、まだまだ咲き始めだが
このお天気を逃す手はない!と
昨日の土曜日にお花見を決行した。

お招きしたのは先輩とお嬢さん。
今回は桜はあまり期待できないので
花見弁当を食べる会、と言ってお誘いした。

麗らかという言葉にぴったりの陽気の中
先輩とお嬢さんが到着した。

用意した弁当、お茶、ゴザを自転車に積んで
早足で多摩川に向かう。
途中、あちこちに春らしい花が咲いているが
場所確保の心配があるので
私の目には入らない。ひたすら早足で歩く。


しかし、多摩川の土手に到着してみたら
最高の花見日和の割には
人手はそれほどでもなかった。

 

と、いうのも、桜がまだこんな咲き具合だから・・・。


しかし、今回、桜は従だし
桜よりも可愛いお嬢さんもいることだし、と
適当な花の付き具合の枝を探し、その下にゴザを広げる。

ゴザはハワイのABCで買ったもので
パサっと広げたら、細かい砂がパラパラと落ちた。
「これ、昨年のハワイの砂ですよ!」と言ったら
先輩もお嬢さんも大喜び。

さて、ゴザを敷き、ランチョンマットも広げ
おもむろに重箱の蓋を開ける。


  

一の重は鶏のつくねと煮豚。
向こうにチラっと見えるのは
筍ご飯と山椒ちりめんのおにぎり。
おにぎりはもう1段ある。





ニの重は伊達巻、アスパラ胡麻和え、奈良漬。





三の重は飛竜頭、にんじん、筍、こんにゃくの煮染め。
にんじんを桜型に抜いたのをいい具合に飾ったのだが
移動する間に散らばってしまったようだ。





と、まあ、こんな具合に広げて
花の咲き具合がイマイチだったこともあり
ほとんど話すこともなく、無心に食べた。

重箱に詰めている時は
ちょっとこれは多いかもしれない、と
心配したのだが、まったく問題はなかった。


この日はとにかく天気が良く、風もなかったので
弁当を食べ終えた私たちは
デザートのキゥイとオレンジを食べながら(画像なし)
かなりの間、のんびりと話をして過ごした。



そうしているうちに、桜はどんどん開き



ゴザを畳む頃には、これくらいまで開花した。


家に戻って、お嬢さんのお土産、茂助だんごの団子と
夫が買ってきてくれたイチゴで、楽しい会話が続き
花見は無事に終了した。


ところで来週の天気はどうなのだろうか?
雨が降らなければ、来週もう1度花見をしたいところだ。



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