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早起きが得意なHが朝風呂の後に寝入ってしまったようで
アラームの音で全員がきゃぁと言って起きあがる。
今日の昼食は量が11時に開始の予定で盛りだくさん。
朝食は軽く済ませるのをおすすめします、と
添乗員さんからの案内があった。
いかし、目の前で焼いてくれるオムレツや
いい味のだし巻き玉子などを見ると
普通に食べてしまう。
ま、私の場合は大した問題ではないだろう。
昨夜から朝にかけて雪が降ったようで
山中温泉街はうっすらと雪化粧をしている。
朝一番で向かうのは福井県の永平寺だ。
白山連峰をバックに集落の白い屋根と田んぼが広がる景色は
言い古された言葉になるが
「どこかで見たことのある懐かしい風景」だ。
いやー、私、ここ、好きだわ。
田舎者のせいか、妙に落ち着く。
深山幽谷の永平寺にバスは向かう。
近づくに連れてどんどんと雪が深くなる。
山の中に降った雪は結構な量だったようだ。
スノーブーツを履いてきた甲斐があった、というものだが
それは嬉しいことではない。
スノーブーツなど役立たないに越したことはない。
永平寺まで続く参道は身延山久遠寺までの参道に
とても感じが似ている。
宗派は違うが、大本山の参道は皆同じなのだろう。
そういえば、善光寺もそうだ。
積もって溶けた雪で滑らないように
慎重に、素早く歩く。
雪の永平寺。
やっぱり永平寺に来るなら冬だ。
木々の枝から昨夜降ったばかりの雪がぱあっと舞う。
差し込む太陽に反射してキラキラを光りながら落ちてくるのは
幻想的で美しい。
この景色を見られただけでも、ここに来た甲斐がある。
スリッパに履き替え、まずは「絶対に見逃さないで」という
傘松閣の天井を観る。
日本画の大家、と言われる人たちが競って描いたという
天井の絵は、彩色が鮮やかで禅寺の中とは思えないほど。
もちろん、だだっ広い。
その後は全部で900メートルもあるという回廊を歩く。
廊下も階段も、ぴかぴかに磨き上げられている。
「もう、鏡のようで顔が映りそうだわ。」
という私に、Hが
「映っているのは、あなたのこ・こ・ろ よ。」
と上手いことを言うので
「んまあ、洒落たことを言うじゃない。」
と盛り上がる。
本当は静寂の中、無言で歩かないといけないのだが
広いし遠いし寒いし、話くらいは許して欲しい。
回廊から見た永平寺内部をごらんください。
深い山の中、無駄が一切ない寺の中。
修行僧には大変な冬だろうが
雪の永平寺は一目観る価値がある。
永平寺に来るなら冬、雪の永平寺を観るべきだ。
この後、ウォシュレット付の東司(びっくり)をお借りし
温かい寺の一室で短い座禅体験をする。
講師はイクタ・トマ似の若い修行僧で
墨染の衣と青々と剃り上げられた頭の形が
それはそれは素敵だ。
私たちの回は女性ばかり6人くらいだったろうか。
若く美しい雲水の真ん前の席は気恥しかったので
Hに譲り、雲水の少し斜めの場所に座る。
半跏、という足の組み方が難しく
もこもこと厚着をしていたこともあり
思うように組めない。
「何も考えない」という(たった)1分間は
あ、太腿がプルプル・・・と思い続け
瞑想とは程遠い状態だった。
後で
「あの時は組んだ太腿が痛くて・・・」
と話したら、Hは
「私なんか、雲水さんが脚の組み方のお手本を
見せてくれた時に、ほら、私、真ん前にいたじゃない?
黒い衣から白い下着が見えちゃって(!)
気になって気になって・・・」
とても無心ではいられなかったらしい。
気持ちはわかる。
センターの場所を譲った私は深い悔いが残った。
いやー、でも、永平寺、良かったわ。
また機会があったらぜひ参拝したい。
永平寺を離れて10分もしないうちに
昼食会場の店に到着。
個人経営の割烹の店のようだ。
「越前きたまえ寿司」「越前そば」「海鮮鍋」
「日本酒お猪口1杯」「そば煎餅」
という、文字通り盛りだくさんの昼食。
板前とお運びをほぼ一人でこなすご主人。
朝からてんてこ舞いだったに違いない。
焼き鯖としめ鯖の寿司が「きたまえ寿司」と言われるものらしい。
寿司はこれだけでなく、後になってマグロ2貫、鉄火巻き2つが
運ばれてきて、いくら私でもそんなに食べられない。
越前そばというのは大根おろしと削り節が薬味。
冷たい蕎麦に最初から出汁がかかっている、と
運んできたご主人が教えてくれる。
手打ちの太い蕎麦はガサガサという感じで
今までに経験のないものだ。
出汁の味はもう少し濃いのが好きだ。
甘エビ、帆立、イカ、白身の魚
豆腐、湯葉、生麩などの海鮮鍋。
お猪口の日本酒は一嘗めして、残りを鍋に入れる。
Hが考えたことだが、素晴らしいアイディアだ。
ツアーの食事に文句を言うのは間違っている、と
認識しているが、ツアーのアンケートには
寿司の数を減らしても差し支えないと思う、と
書いておいた。
もっと個人的な趣味を言うと
蕎麦があれば寿司はいらない。
ただ、これではツアーの目玉にはならないからダメだ。
だからアンケートにそんなことは書かない。
2日目を一気にアップ、と思ったが
まだまだ観光の場所があったので
昼食後の続きは次回に。
さて、バスは長町武家屋敷に到着する。
ここから市民ボランティアガイドさんが案内してくれるのだ。
2班に分かれ、1班の私たちのガイドは
お年を召した非常に丁寧な男性だ。
話しがあちこちに飛ぶのに加え同じことを何度も話す。
いちいち止まって説明するため、なかなか歩が進まない。
さらに、 時折通る車に轢かれないよう
しょっちゅう声をかけてくれる。
これでは進むはずがない。
最後までそんな調子だったたので
ガイドさんがどんな説明をしてくれたのか
私はほとんと覚えていない。
このような武家屋敷の中を連れ立って歩く。
厳寒、というほどではないが、普通に寒い。
私は和菓子や金箔の店、茶店にばかり目が行く。
せっかくだから寄ってみたいのだが
話しが悠長で、時間ばかりが過ぎる。
北の方の庄から流れてきた川が流れる堀。
質実剛健な雰囲気の屋敷が並ぶ。
上級武士の邸宅の庭も拝見するが全然感動しない。
山梨の従姉の家の庭の方がよほど立派だもの。
いや、ホントに。
それにしても全然進まないな、と(いい加減に飽きて)
思っていると、添乗員さんが
「あと7分で集合なのに・・・」と呟く。
それを聞いた私たちはさりげなく早足でバスに戻る。
申し訳ないがガイドさんの説明よりも集合時間優先だ。
それにしても、和菓子の店に入る時間がなかったのは
がっかりだ。
急いでバスに戻る道すがら、立派な構えのお屋敷に
凛と咲いていた山茶花。
この花がいかにもお武家さま、という感じだ。
ぽとり、と落ちる椿は植えないのだろう。
ボランティアの方に文句は言えないが
できれば時間内に案内を終了する工夫も必要ではないか?と
心の中で思う。
もし。私が案内人だったら、説明を時間内に収め
さらに、この街の店にお金を落とす時間を作る自信がある。
金沢に住んでいないのが、まったくもって残念だ。
いい加減冷えた身体にはバスの中の暖かさが嬉しい。
バスは市内を通り、兼六園に向かう。
途中、旧制四高、今は記念館になっている建物の前を通り
私は一人で喜ぶ。
旧制高校は八校までがナンバースクールで
私の父が行った旧制松本高校は9番目に作られた高校だった、と
父からよく聞いたことを思い出した。
そうか、四高は金沢だったのか。
四高の前を通ったのよ、と、すぐに父と共有できないことに
鼻の奥がツンとなる。
父が聞いたら(それだけで)喜ぶに違いないのだ。
兼六園の案内人は土産物屋のスタッフ。
それほど若くはないが、歯切れよくある程度のスピードで話し
聴衆も飽きさせない、という理想の案内人だ。
やっぱり、こういうのは女性の方が向いていて
間違いないのだ、と3人でコソコソと話し合う。
兼六園といえば、この石灯籠。
やたら寒そうな写真だが、実際寒いので
真実を写している、と言える。
曲水も雪の乗っていない雪吊りも
雪はないけれど十分に寒そうだ。
亀の島、というのもあり
蛇、蛙、ナメクジの三竦みの岩の上から下界を見下ろす日本武尊の命。
こんな方が兼六園におわしましたとは、存じませなんだ。
池に映る雪吊りと茶室。
兼六園一の苔。
近寄るとふかふかの絨毯のよう。
今、こうして写真を見ているだけで
(思い出して)寒くなってきたので、これくらいで次に進もう。
あ、そうだそうだ
せっかくだから、自撮りした私たちの画像も貼っておく。
自撮りアプリで撮ったうえに、思い切り「盛って」
ほとんどお面を着けているのと変わらない写真に
モザイクは必要あるのか?と迷ったが
いちおう、ね。
この日最後の立ち寄り場所は金箔工芸の店。
最近、日本の首相が米大統領への手土産にした
蒔絵のボールペンと手元箱を作成した店だ。
金箔の製造工程を見学し
復元したキンキラキンの前田利家公の鎧兜も見る。
一通りの説明を聞いたところで
お待ちかねの買い物になだれ込む。
私と先輩は金箔入り化粧水と
今の時季限定の桜のクリームのセットをカゴに入れる。
セットで買うと1袋200円相当の金箔入り入浴剤が
もれなくついてくる。
どうせ買うなら少しでもオマケがあった方がいい。
さらにエステ用金箔と「金箔いちごチョコ」もカゴに入れる。
そして、ふとHを見ると彼女のカゴにも
化粧水とクリームのセットが入っている。
「あら、どうしたの?同じの買うの?いいの?」
「ええ、二人だけ綺麗になられては困るので買うことにしたの」
まあ、それはそれは。
化粧水とクリームは持ち歩くには重いが
わざわざ金沢まで来た、ということにも後押しされ
ほとんど迷わず買ってしまった。
金箔ソフトクリームは食べなかったけれど
私たちは満足してバスに戻り、宿に向かう。
この日の泊まりは山中温泉。
読んで字の如く、山の中にある温泉だ。
ホテルの玄関は5階。
浴室は1階。露天風呂から見える川の水は濁っている。
ロビーではコーヒーやソフトドリンクが自由に飲める。
これはポイントが高い。
一風呂浴びて(私たちの大好きな)ブッフェの食事に突入。
飲み物を口に運ぶ先輩が嬉しそうで
モザイクをかけるのがもったない、と思った。
種類はそれほど多くないものの、料理に外れはなく
目の前の鉄板で焼いてくれる豚テキは柔らかく
揚げたての天ぷらも美味しかった。
小さな茶碗蒸し、塩焼きそばも珍しく
何種類もあったデザートは全部制覇した。
早朝4時半に起床、という過酷な始まりの一日だったが
部屋でのよもやま話は尽きることがなく
11時頃、ほとんど貸切状態の風呂にもう一度入り
布団に入ったのは、日付が変わってからだった。
そ、帰りたてほやほやなのだ。
今回は忘れないうちに記事をアップしよう、と
気合を入れて作業をした。
貴重な休日の半分(以上)を使ったわけだが
わが人生に悔いなし。
早朝、4時半に目覚まし時計をセット。
ベルが鳴る前にごそごそ起き出し、夫がびっくりする。
今回は羽田発7時40分のフライト。
受付カウンターに6時45分(!)集合なので
この時間に起き、5時15分K駅発の電車に乗らないと
集合時刻に間に合わないからだ。
他の2人も4時20分に目覚ましをセットした、と
言っていた。
羽田から一番遠い私が一番遅く起きるとは
心構えの差か。
すべての準備は昨夜整えておいた。
そそくさと顔を洗い、夫に車を出してもらい
余裕で駅に着く。
余裕のあるところで
ラインで連絡をしながら、電車に乗り込む。
新宿から山手線に乗るあたりで
他のメンバーは羽田に到着する寸前であることがわかり
ひたすら焦る。
さて、無事に待ち合わせの時刻に間に合ったが
添乗員さん手配のチケットの受け取りに時間がかかり
中に入ったのは7時少し過ぎ。
ラウンジで大急ぎで持参したパンを食べる。
飲み物を2杯飲んだら、もう出発15分前だ。
もしかしたら飛行機に乗り込んだのは
私たちが最後?と思うほど(そんなことはない)
団体旅行のおきまり、後方の座席に座り
シートベルトをした、と思ったら扉が閉まる。
今回は厳しい寒さがある意味ご馳走、冬の金沢と福井へ。
メンバーはこのところの固定メンバー、先輩と友人H。
私とHは北陸が初めてなので、はしゃぎ気味。
先輩も2度目だそうで、ウキウキ感が伝わってくる。
そして、冬の北陸を警戒して、全員が重装備。
私の靴はスキーに行く時のスノーブーツだ。
さて、小松空港へは文字通りあっという間に着陸だ。
バスに乗り込み周りを見ると例外なく(私たちよりも)
年配者がほとんどだ。
ま、それはどうでもいいとして、バスが動きだしたのは
9時前だ。早い。そして思った通り寒い。
1時間ほどでバスは最初の観光地「ひがし茶屋街」に到着する。
前日に降った雨で路面がしっとり、というと
風情があるようだが、実際は寒い。
当時のお茶屋の建物が並ぶが
今はレストランやショップになっている。
小路沿いにも店が並ぶ。
背が高く脚の長い2人は写真映えして羨ましい。
店に入ったり外から覗いたりして通りを歩く。
気になる店には入ってみる。
和菓子の店、と思ったら佃煮と干物の店だった。
かぶら寿司やくるみのお菓子を試食させてもらったので
何か買わないと、という気持ちになってしまう。
(そういう人がいるから試食は必要なのだ)
大好きな「くるみ小女子」と「ちりめん山椒」があったので
それに「公魚の佃煮」を追加して購入。
サービスで、うす紫の巾着袋に入れてもらったのが嬉しく
素直に「わーい」と喜ぶ。
先輩もHもここで佃煮などをお買い上げ。
金箔の店「箔座」があったので迷わず入る。
中庭にある金箔でキラキラの蔵を見学。
黄金のバングルを先輩に強く勧めたが
決め手に欠けたようで、お求めにならずに店を出る。
年配女子好みのキラキラした店だ。
もっとゆっくりしていたいところだが
集合時刻が迫っているのだ。
バスに乗った、と思ったら着いたのは近江町市場。
ここで見学、買い物あんど自由昼食だ。
北陸で蟹は鉄板。
「安くするよー!」と声をかけられるが
高い蟹を買うつもりはない。
とりあえず雰囲気を味わうために歩きまわる。
いきあたりばったり
気になるものがあれば食べるという方針だ。
串焼きの店で、Hはノドグロの唐揚げ。
私と先輩は肉団子(2個つき)を1個ずつシェアする。
ノドグロが冷えていたのと、ここに来て肉団子?という
全員がいまいち納得できない気分で市場の中をさらに歩く。
有名店で海鮮丼や寿司を食べよう、とは思っていない。
刺身が山盛りだろうが、海鮮丼に3千円を出すつもりも無い。
だいたい、私は刺身がそんなに好きではないのだ。
そうこうしているうちに、有名店には既に長蛇の列だ。
それを横目に、あてのないまま歩き続ける。
「!」
と、見つけた看板。
あら、ちょっと心を惹かれるわね。
何より魅力的なのは金額設定。
しかも、二度美味しい海鮮丼? いいじゃん。
丼があまり大きくないのもいいよね。
松竹梅の「梅」が980円、十分じゃない?
3人の意見がまとまり、早速店に入る。
夜は居酒屋になるみたい。
小ぶりの丼が運ばれてきた。
ぱっと見ると、これだけ?と思うが
ごはんの上の刺身の塊を崩してみると
トロびんちょう、マグロたたき、甘エビ、真ダコ、小柱。
ご飯の上に海苔、きゅうり、ネギ、胡麻。
結構な量の刺身がのっている。
ちなみに「松」と「竹」になると
これにノドグロやイクラが加わる。
醤油ではなく、特製胡麻だれに山葵を溶き少しずつ刺身にかける。
真剣に説明書きを見ながら山葵を溶くHと先輩。
期待以上の美味しさに満足気な二人。
半分以上食べ進んだところで
熱々の「だし」をもらい、鯛茶漬けのようにして食べる。
心配していた生臭さはまったくない。
これは当たりだった。
ちょうど良い量の食事を終え、身体が温まったところで店を出る。
たっぷり時間があるので、市場の中を散策する。
なんともチャーミングな姐さんたちが売っているものは
塩豆大福 1個120円。
デザートにちょうどいいね、と
店の一角を利用させてもらい頬張る。
お茶がなかったのが残念だが
120円の大福でそこまでは要求できない。
そして調子に乗って、姐さんたちと記念写真を撮ってしまった。
そういえば、バスの駐車場の近くに
老舗っぽい和菓子屋さんがあったね。
あそこに行ってみよう。
和菓子店できんつばなどを購入。
買ったので大きな顔でサービスのお茶をいただく。
なんと、金粉入りのほうじ茶がセルフで飲める。
このお茶の美味しかったことといったら!
さらに結構なお手洗いまで拝借しバスに戻る。
ああ、やっぱり金粉入りのお茶っていいわー。
市場で買えば良かった。
まあ、どこかで売っているでしょう。
金箔専門店にも行くことだし、と話しながら
バスは長街武家屋敷へと移動する。
ー長くなりすぎたので、1日目後半は次回にー
私の中のメインである平戸観光だ。
朝からのっけ飯を(思い残すことのないように)
たらふく食べ、荷物をまとめてバスに乗る。
朝からとてもよいお天気。
昨日の壱岐は雨で残念だったが
歩きが多い今日が晴れでよかった。
私のイメージでは、平戸はそれこそ船で渡る、のだが
平戸大橋ができたので、バスでさっと(でもないが)行ける島になった。
平戸のお城が見える。
ここからの写真が絵葉書になる「絵」だとか。
寺院と教会がこのように見えるのが平戸の風景らしい。
しかし、あの教会までたどり着くには
この石段を延々と上らないといけない。
私は平ちゃらだが、年配の多いこのツアー客には
難所だったんじゃないか?。
実際、バスガイドさんもスニーカーに履き替えていたし。
念願の教会に到着。
平戸ザビエル記念教会。
ルルドもある。
内部は靴を脱いで上がるようになっている。
きっと昔は畳が敷いてあったに違いない。
教会の売店でメダイとマリア様の御像を買う。
教会を出て坂を下りながら
平戸の教会に対して抱いていたイメージと
違うことにようやく気がづく。
私が思っていたのは、船で島に到着すると
海辺の近くに建っている複数の教会、だ。
ちょっと待って。
それって、もしかしたら五島の教会群じゃない?
あらら・・・。
これでは、いつか五島に行かないとダメだ。
なんとなく、感じが違う、と思ったのは
ソレだったのか。
まあ、それはそれでいいや。
平戸の藩主、松浦候のお屋敷は今は記念館になっている。
松浦候って歌舞伎の「松浦の太鼓」の方かしら。
あのお殿様だったら、ナイスな藩主だったろうなあ。
平戸の港
小さく幸橋が見える。
12月とは思えないほど温かく、のんびりしている。
通りには、オランダ商人、カピタン、宣教師などの像が並ぶ。
お約束、平戸のお菓子カスドースを自分用に買う。
黄色が濃くて、以前銀座の〇越で買ったのものより
美味しそうだ。
平戸港から見たお城。
はるばる海を渡ってきた青い目のカピタンや船員たちは
この港から見える風景に
「うわー、何?!
ジパングって黄金の国って言ってたけど、
ただの田舎じゃーん!」
と思ったんじゃないか。
九十九島に向かうバスの中で
「じゃがたら文」をガイドさんが朗読する。
おお、そういえば私は無骨で懐かしい南蛮風の絵の版画家
川上澄生が好きで、全集のうちの4冊を持っていた。
「あらにほんこいしやこいしや」で始まる「じゃがたら文」の
作品もあったはずだ。家に帰ってン十年ぶりにひっぱり出してみよう。
懐かしい人に出会った気分だ。
九十九島パールシーリゾートで
ランチに豚角煮まんとソフトクリームを食べて
私たちは相当満足する。
オプショナルの九十九島遊覧船は申し込まなかったが
「展海峰」という九十九島が見える展望台に
バスで連れていってくれる。
あら、こっちの方が全体が見られて良かったんじゃない?
そして、ここには産地直送の小さな売店があり
新種のみかんと温州みかんを計3袋買う。
1袋百円。12個以上も入っている。
なんて素敵なお値段。
難点は持ち歩くのに重いこと。
パールシーリゾートに戻り水族館あたりを歩いていたら
こんな可愛い子が。
人懐っこくて、可愛くて
どこぞの家の猫に爪の垢でも煎じて飲ませたいくらいだ。
水族館の職員さんにご飯をもらっている様子で
少し安心した。
さて、そろそろ空港に向かう。
その前に佐世保のカステラ屋さんで
カステラのお買い物だ。
これは私が平戸の次に楽しみにしていたこと。
長崎のカステラセンターと店の様子は同じ。
さりげなく、しかし抜かりなく試食を楽しむ。
1本とは言わないが、総量で1本の半分以上は
食べた気がする。
もちろん、お土産にも自分用にも購入。
〇明堂のカステラとは違い
キメはそれほど細かくないが
しっとりとして美味しいカステラだ。
長崎のカステラって、外れが無いような気がする。
佐賀空港で帰りのフライトを待ちながら
今度は長崎市内観光っていうのもいいかも、と
次の旅行を考えたり、友人Hの「次は金沢」
という提案にふんふんと頷いたり。
今回の旅行のまとめ
「ホテルのシャワーの水勢が良い、とうことは
たとえ添乗員がまったく役にたたなくても
それを帳消しにするほど素晴らしいことだ」
旅行が終わってしばらくしてからも
しつこく言い続けていた私たちだった。
昼食後、土産のひとつも買わずに次の観光地に向かう。
はらほげ地蔵 なんじゃそりゃ。
それが何でそれでどうした、という感じだ。
満潮になると海に沈む六地蔵で
腹の部分が空洞になっている、という。
ただ、満潮の時は触ることができない。
この時は、すでに足元に潮が満ちてきていたが
他の(老)善男善女と六地蔵の頭と顔を撫でてきた。
「頭が良くなりますように、顔が綺麗になりますように」
これはもう、宗教は違えどお約束だ。
先輩も熱心に頭と顔を撫でる。
ところで、雨は降っているが気温は低くなく
12月だというのに、東京の秋のような気温だ。
バスの窓の外に広がる景色も緑が多い。
壱岐の人口は2万人以上、というのを聞いてびっくり。
そして田んぼは鮮やかな緑。12月だというのに。
到着したのは左京鼻
鼻、というのは「端」のこと。
10年前に友人Hと一緒に行ったポルトガルの「ロカ岬」に
少し似た風景が広がっていて、二人で盛り上がる。
ヨーロッパ最西端の岬は強風が吹いていて
柵のない絶壁に立っているのも怖かったが
風のない、このくらいの崖は平気だ。
9月くらいまでは海女さんがウニやサザエを取っているらしい。
まだ見るところはある。
原の辻遺跡。
こ、こんなところにこんなものが・・・。
だから太古の島っていうキャッチフレーズなのか。
そういえば、金印が発見されたのも志賀島、という
このあたりじゃない? 違うか。
あんまりわけのわからないことばかり書いていると
弟に怒られそうなので、このへんにしておこう。
これで壱岐の観光は終了。
再びフェリーに乗って唐津に戻る。
午前中、島に着いてフェリーを下りる時
靴を脱いで寛げる場所を発見した私たち。
迷わずそこで靴を脱ぎ、横になって爆睡(私だけ?)
昼寝から覚めたら、あと少しで唐津港。
小雨のデッキに出て海を眺めると
結構なスピードで進んでいるのがわかる。
壱岐は決して近くはない。
ホテルに戻り一休みしていると夕食の時間だ。
今夜はホテル内のレストランで天ぷら食べ放題。
鶏すき、魚の西京焼き、鶏の酢の物、刺身(とても新鮮)
一口のオレンジが既にセットされている。
天ぷら、海鮮汁、ご飯、蕎麦、香の物は好きなものを好きなだけ。
揚げたての天ぷらは海老、南瓜、さつまいも、ナス。
写真がよくないので、美味しそうには見えないのが残念。
天ぷらの基本、揚げたて熱々がご馳走だ。
私はナスを何度もお代わりし、〆に海老を蕎麦にのせ
天ぷら蕎麦にする。
これも美味しかったなあ。
そして、先輩には「天茶」にすることを勧める。
私は天ぷら蕎麦を2杯食べたので、天茶まで到達できず
悔しさのあまり先輩に勧めたのだ。
毎度のことながら、食事の後は部屋で茶会だ。
持参したり買ったお菓子を食べながら遅くまでしゃべり
日付が変わる頃に大浴場に行く。
さすがにその時間になると3人の貸切状態だ。
そして、このホテルのシャワーの水勢の素晴らしさについて
ひとしきり語る。
楽しい余韻の中でばったり眠ったが
天ぷらを食べ過ぎた私が夜中にこっそり起きて
ごそごそと胃薬を飲んだのは、ここだけの話。
04 | 2025/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
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女主人になることを夢見つつ
4匹の猫と暮らす。
(いつの間にか5匹に)